空き家を賃貸に出すとき「空き家バンク」は使えるの?メリット・デメリットと手続きの流れ

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「空き家バンクって聞いたことはあるけど、実際に使えるものなの?」

「普通の不動産会社に頼むのと、何が違うんだろう…」

実家や相続した家が空き家になって、賃貸に出すことを考えているとき、一度は「空き家バンク」という言葉が頭をよぎる方も多いと思います。わたし自身も最初、「自治体がやっているなら安心そうだし、費用も安いのかな」とぼんやり思っていました。

この記事では、空き家バンクの仕組みから、実際に使うメリット・デメリット、手続きの流れまで、わかりやすくまとめています。「空き家バンクを使うべきかどうか」の判断材料として、ぜひ最後まで読んでみてください😊

まだ「そもそも空き家を賃貸に出すかどうか」で迷っている方は、まずこちらをどうぞ。
👉 空き家を賃貸に出すまでの全手順を大家が解説!費用・期間・注意点まとめ【チェックリスト付き】

  1. 空き家バンクとは?仕組みをわかりやすく解説
  2. 空き家バンクを使って賃貸に出すメリット
    1. 登録・掲載が無料でできる
    2. 移住・定住希望者にダイレクトにアプローチできる
    3. 自治体のサポートが受けられる場合がある
    4. 「空き家バンク」はSEO的に穴場で入居者が見つかりやすい場合も
  3. 空き家バンクを使って賃貸に出すデメリット・注意点
    1. 成約まで時間がかかることが多い
    2. 仲介業務は別の不動産会社が担う
    3. 都市部の物件には向いていないことも
    4. 登録・手続きに手間がかかる場合がある
  4. 空き家バンクに登録するための手続きの流れ
    1. STEP1:物件がある自治体の空き家バンクを確認する
    2. STEP2:登録申請書類を用意する
    3. STEP3:自治体の審査・現地確認
    4. STEP4:物件情報を公開・マッチング待ち
    5. STEP5:希望者と条件の調整→不動産会社を介して契約
  5. 空き家バンクだけに頼らず、不動産会社との併用がおすすめな理由
  6. 空き家バンクに関するよくある質問
    1. Q. 空き家バンクへの登録に費用はかかりますか?
    2. Q. 築年数が古い家でも登録できますか?
    3. Q. 空き家バンクで見つかった入居者と直接契約してもいいですか?
    4. Q. 都市部の空き家でも空き家バンクに登録できますか?
    5. Q. 空き家バンクと普通の賃貸に出すのは何が違うの?
  7. まとめ:空き家バンクは「使える選択肢のひとつ」として活用しよう

空き家バンクとは?仕組みをわかりやすく解説

空き家バンクとは、自治体(市区町村)が運営する、空き家の情報を登録・公開して、利用希望者とマッチングする制度のことです。

空き家の所有者が自治体の窓口やウェブサイトに物件情報を登録すると、移住希望者や賃貸・購入を検討している人がその情報を見て問い合わせてくる、という流れです。

もともとは過疎化が進む地方自治体が、空き家の増加問題と移住促進を同時に解決するために始めたサービスです。現在では全国1,000以上の自治体が独自の空き家バンクを運営しており、国土交通省がまとめた「全国版空き家バンク」(LIFULL HOME’S 空き家バンクSUUMO 空き家バンク)を通じて横断検索もできるようになっています。

空き家バンクを通じた取引形態は主に2種類あります。

  • 賃貸(貸したい・借りたい):所有権はそのままで、入居者に貸し出す
  • 売買(売りたい・買いたい):空き家を売却して手放す

この記事では「賃貸に出す」ケースに絞って解説します。

空き家バンクに登録される空き家のイメージ(日本の一軒家)

空き家バンクを使って賃貸に出すメリット

登録・掲載が無料でできる

空き家バンクへの物件登録は、基本的に無料です。自治体のサービスなので、掲載費用や広告費がかかりません。民間の不動産会社に依頼する場合とは異なり、初期コストゼロでスタートできる点は大きなメリットです。

移住・定住希望者にダイレクトにアプローチできる

空き家バンクを使う人の多くは、「地方移住を考えている」「古民家や一軒家に住みたい」といった、明確な目的を持った利用者です。都市部のポータルサイトでは集まりにくい層にリーチできる点は、地方物件にとって特に有利です。

特に田舎の古い一軒家は、民間の不動産会社では「取り扱いが難しい」と断られるケースもあります。そんな物件でも、空き家バンクなら掲載してもらいやすいという特徴があります。

地方移住のイメージ(空き家バンクは地方物件に向いている)

自治体のサポートが受けられる場合がある

自治体によっては、空き家バンクへの登録と合わせて以下のような支援を受けられることがあります。

  • 空き家の片付け・清掃費用の補助
  • リフォーム・改修費用の補助金
  • 移住者向けの家賃補助制度(入居者側へのサポート)
  • 相談窓口・専門家(宅建士・建築士など)への無料相談

補助制度の有無や内容は自治体によって大きく異なります。まずは物件がある市区町村の担当窓口(移住・定住担当や空き家対策課など)に問い合わせてみることをおすすめします。

「空き家バンク」はSEO的に穴場で入居者が見つかりやすい場合も

「地方移住 賃貸」「古民家 借りたい」などのキーワードで検索する人が増えており、空き家バンクの物件ページが上位表示されるケースも少なくありません。民間の賃貸ポータルと併用することで、より多くの入居希望者の目に触れる機会を増やせます。

空き家バンクを使って賃貸に出すデメリット・注意点

成約まで時間がかかることが多い

空き家バンクは広告量が少なく、問い合わせ数も民間ポータルと比べると少ない傾向があります。登録してから実際に入居者が決まるまで、数ヶ月〜1年以上かかることも珍しくありません。「早く入居者を見つけたい」という場合は、後述するように民間の不動産会社との併用が有効です。

仲介業務は別の不動産会社が担う

空き家バンク自体は「マッチングの場」を提供するだけであり、実際の賃貸借契約の手続き(重要事項説明・契約書作成など)は宅地建物取引業者(不動産会社)が行う必要があります。自治体が直接契約の仲介をするわけではありません。

つまり、空き家バンクで入居希望者と出会えたとしても、最終的には不動産会社を介した正式な契約が必要になります。この点を誤解しているケースが多いので注意してください。

都市部の物件には向いていないことも

空き家バンクは主に「地方・農村部・中山間地域」の物件を対象として設計されていることが多く、都市部の物件登録を受け付けていない自治体もあります。また、都市部では民間の不動産会社・賃貸ポータルの方が圧倒的に集客力が高いため、空き家バンクを使うメリットが薄れることもあります。

登録・手続きに手間がかかる場合がある

自治体ごとに登録手続きや必要書類が異なります。登記簿謄本や固定資産税の課税明細書など、複数の書類を用意する必要があるケースが多く、慣れていない方には少し手間に感じることもあります。

空き家バンクへの登録手続きをするイメージ

空き家バンクに登録するための手続きの流れ

実際に空き家バンクへ登録するときの手続きの流れを、一般的なステップで紹介します。自治体によって細部は異なりますが、おおよそ以下の流れです。

STEP1:物件がある自治体の空き家バンクを確認する

まず、空き家がある市区町村が空き家バンクを運営しているかを確認します。自治体のホームページで「空き家バンク」と検索するか、移住・定住担当窓口に電話で問い合わせるのが早いです。

運営していない場合でも、都道府県単位の空き家バンクや、国の「全国版空き家バンク」に登録できる場合があります。

STEP2:登録申請書類を用意する

一般的に必要な書類は以下のとおりです。

  • 空き家バンク登録申請書(自治体の書式)
  • 登記事項証明書(登記簿謄本)
  • 固定資産税の課税明細書(または納税通知書)
  • 物件の写真(外観・内観)
  • 物件の間取り図(ある場合)

登記事項証明書は法務局またはオンライン(登記ねっと)で取得できます。手数料は1通600円程度です。

STEP3:自治体の審査・現地確認

申請書類を提出すると、自治体の担当者が内容を確認します。場合によっては現地調査(物件の状態確認)が行われます。倒壊の危険があるような著しく危険・老朽化した物件は、登録を断られることもあります。

STEP4:物件情報を公開・マッチング待ち

審査が通れば、自治体のウェブサイトや全国版空き家バンクに物件情報が掲載されます。ここから入居(利用)希望者からの問い合わせを待つ形になります。

写真の質や物件の説明文は、問い合わせ数に大きく影響します。できるだけ明るい写真を用意し、物件の特徴(広さ・駐車場・庭など)をわかりやすく記載しましょう。

STEP5:希望者と条件の調整→不動産会社を介して契約

問い合わせが来たら、自治体や担当者を通じて希望者と連絡を取り、内覧・条件交渉を行います。その後、提携している不動産会社(宅建業者)を通じて正式な賃貸借契約を締結します。

契約形態の選び方(普通借家か定期借家か)は、長く住んでもらいたいのか、いつか自分で使う可能性があるのかによって変わります。詳しくはこちらで解説しています。
👉 【普通借家 vs 定期借家】実家を貸すならどっち?後悔しない契約形態の選び方を大家が解説

空き家バンクだけに頼らず、不動産会社との併用がおすすめな理由

空き家バンクは「無料で掲載できる・特定の層に届く」という強みがある一方、「成約までに時間がかかる・集客数が少ない」という弱みも明らかです。

そこでわたしがおすすめするのは、空き家バンクへの登録と並行して、民間の賃貸管理会社・不動産会社にも依頼するという方法です。

民間の管理会社に依頼すると、SUUMO・HOME’Sなどの大手賃貸ポータルにも物件が掲載されるため、圧倒的に多くの人の目に触れます。管理会社は入居者募集から契約手続き・入居後の管理まで一手に引き受けてくれるので、オーナーの手間も大幅に減ります。

管理会社にかかる費用(手数料)については、こちらで詳しく解説しています。
👉 【費用相場まとめ】実家を貸すとき管理会社に払う手数料はいくら?安くする方法も解説

「空き家バンクに登録しながら、管理会社にも並行して依頼する」というのが、空き家を賃貸に出すときの現実的なベストアンサーだとわたしは思っています。

不動産会社に空き家の賃貸を相談するイメージ
空き家バンクに関するよくある質問

空き家バンクに関するよくある質問

Q. 空き家バンクへの登録に費用はかかりますか?

A. 登録自体は基本的に無料です。ただし、登記事項証明書の取得費用(600円程度)など、書類準備にかかる実費は自己負担です。

Q. 築年数が古い家でも登録できますか?

A. 多くの場合は登録できます。ただし、倒壊の危険があるほど老朽化している物件や、著しく衛生状態が悪い物件は審査で断られる可能性があります。築40〜50年の一般的な木造一軒家であれば、多くの自治体で登録を受け付けています。

Q. 空き家バンクで見つかった入居者と直接契約してもいいですか?

A. 個人間での賃貸借契約自体は法律上は可能ですが、強くおすすめしません。賃貸借契約には重要事項説明(宅建業者のみが実施可)が法律上必要であり、書類の不備・条件の曖昧さがトラブルの元になります。必ず宅地建物取引業者(不動産会社)を通じて正式な契約を締結するようにしてください。

Q. 都市部の空き家でも空き家バンクに登録できますか?

A. 自治体によります。都市部の自治体でも空き家バンクを設けているところはありますが、対象エリアや条件を限定しているケースがあります。まずは物件がある自治体の窓口に確認してみてください。都市部では民間の不動産会社を通じた賃貸の方がスムーズに進むことも多いです。

Q. 空き家バンクと普通の賃貸に出すのは何が違うの?

A. 空き家バンクは「入居希望者とのマッチングの場」を自治体が無料で提供するサービスです。普通の賃貸(民間の不動産会社経由)と違うのは、「集客のチャネルが異なる」という点です。どちらも最終的には正式な賃貸借契約が必要であり、空き家バンクだけで完結するわけではありません。

まとめ:空き家バンクは「使える選択肢のひとつ」として活用しよう

改めてポイントを整理します。

  • 空き家バンクは自治体が運営する無料のマッチングサービスで、登録コストがかからない
  • 移住希望者や古民家希望者へのアプローチに強く、地方・農村部の物件に特に向いている
  • 成約まで時間がかかることが多く、民間の不動産会社との併用がおすすめ
  • 空き家バンクで入居希望者が見つかっても、契約は必ず不動産会社を通じて行う必要がある
  • 自治体によってはリフォーム補助金などオーナーへのサポートが充実している場合もある

空き家バンクは「万能ではないけれど、使わない手はない」サービスです。無料で登録できるのだから、試しに登録してみて、並行して管理会社にも相談する──そのくらいのスタンスが一番現実的だと思います。

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著者プロフィール
さゆ

戸建て専門の不動産賃貸経営者。
空き家になった祖父の家に困り、賃貸に挑戦する。

過去の自身のような「空き家で困っている人」の助けになるように情報発信中。

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